たいこうをなすものはしゅうにはからず<意味>大事業を成し遂げようとする人は、大勢の人々の意見を聞いたり相談したりなどせず、自分独自の考えで事を断行すること。
出典:戦国策
中田英寿選手が現役引退を発表しました。29歳という年齢のこともあり、まだ早いのではないのか、などの声が聞かれました。しかし、引退声明文によると、このことは以前から考えていたことであり、ワールドカップで負けたことだけが原因ではないのだそうです。
驚きの声が大きいということは、彼がそのようなことをほのめかしたこともなく、たったひとりだけで決めたということを表していると思います。
そんな彼に贈りたいのが
大功を成す者は衆に謀らずという言葉です。
既に日本サッカー界においても、世界のサッカー界においても、中田英寿という名前は大きなものです。私が以前に訪れたアフリカでも、小さな子供に「日本人なら
ナカタを知ってるか?」と聞かれました。もちろん知っていますが、知り合いとは違います。しかし、そんな遠く離れた土地の子供からしてみれば、日本人であるだけでナカタと知り合いであるはずだという考えなのでしょう。ナカタは日本でも大スターなので、普通の人は出会うこともないんだよ、と心の中で答えました。
そのように、日本で一番有名なのは、
政治家でもなく、
野口英世でもなく、ナカタだという国が存在するほど、彼は大きな仕事をしました。
この
大功を成す者は衆に謀らずという言葉を選んだのは、サッカーにおいて大きな仕事をした彼が、大勢の人々に相談することなく自分自身で引き際を決めたというところが、ピッタリだと思ったからです。
そして、これから先の人生設計も、やはり自分で決めるのではないでしょうか。
大衆というのは身勝手で、移り気ですから、自分で決めて正解だと思います。とても聡明な方なので、これから先の人生で、また何度も大きな仕事をされるのではないかと思います。
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